2012年5月29日火曜日

多可町八千代区 田植え実習

2012年5月26日から27日,恒例の田植え実習を行いました。
 26日午後2時から,自家製ハム・ベーコン,山菜取り(タケノコ,わらび,こごみ,ユキノシタ,セリなど)の採集と調理実習,鶏さばきと調理,黒田庄牛のバーベキューを楽しみました。
 自家製ハム・ベーコンは,10日前から仕込みを行い,わが家の次男辰徳が朝から炭をたいて燻製を始めていました。中学2年になればちゃんと火を管理して7時間の作業にも耐えることができますが,なかなかよく頑張りました。立派,立派。
 ゼミ生23名は14時過ぎに到着。卒業生2名がバイクで到着。井川さん一家は車で来られました。
 宮崎敬三さんが田植え機を使って,最新型田植え機でガイドラインを植えてくださいました。宮崎さんには,イチゴ狩り体験,玉ねぎ,さやえんどうを収穫させていただき,すばらしい食材は,夜のパーティーに頂きました。
 夜のパーティーには,東野としひろさんから黒田庄ビーフを,青位養鶏場からは鶏4羽とビールを1ケースを頂き,お隣のおばあちゃんからもたくさんのソーセージやバーベキューコンロまで提供していただきました。4月に赤坂集落に転入されたばかりの沖野さんからもワインとお酒を頂きました。そして,毎年参加してくださっている井川家の皆さんにもたくさんのフランスパン,食パンを頂き,なんとも贅沢な田植え実習の前夜祭となりました。
 
 


 
イチゴ狩り
露地物のイチゴは甘い,初めて食べる学生もいたようです。

 さやえんどう

山菜採り
 わらびの宝庫

 タケノコ(5月末でも採れるのです)

燻製 
 自家製ハムとベーコンの完成です。
ベーコンには国産の良い豚肉だけを使います。塩,こしょうをはじめとする香辛料に漬けて10日余り,前日に塩抜き,乾燥をして,当日の朝,10時から桜のチップで燻製しました。本物のハム,ベーコンを味わっていただきました。


 いよいよ田植え
なぜ,経済学部の大学生が田植え,稲刈り,脱穀といった 農作業と,鶏さばきや山菜採り,夏にはキャンプを体験するのか。それは,まず具体的な生産を体験すること,自然の生命とのつながりを体感すること,自分も自然の一部であるとの実感をえるためです。そして,共同作業を進める中で互いの理解と信頼関係を育むことが目的です。
 自宅に30名近い学生を宿泊させて,酒まで飲ませる,田植えやら鶏さばきを体験させるのは,たいへんです。家族,わけて家内の協力があってのことです。そして,この8年目になる実習を応援してくださる地域の方々に心から感謝を申し上げます。
 学生諸君にも,その辺ことを分かってくれるとよいのですが,「自分だけ楽しむこと」に終わっていないかが問題です。はたして自らの「視界」を広げ,深めるきかっけにつながっているのでしょうか。参加者のみなさんにはぜひよく考えていただきたいと思います。

田んぼの隣のおばあさんたちとお孫さんも応援してくれます




 田植えから,稲刈り,脱穀へと続く一連の農作業,夏の分尾キャンプは,ゼミの基本的な活動です。更に,希望者とフィリピンなど東南アジアへの調査旅行を続けています。また,日本国内でのまちづくり,むらづくりの調査と具体的な活動にも参加しています。
 学生が自ら積極的に発案し,計画し,実践することが大切なのです。私は,そのきっかけを提供しているだけですが,今年はどんな挑戦をしてくれるかが楽しみです。

なお, まちづくり,むらづくりについては:藤岡 秀英著『社会政策のための経済社会学』高菅出版,2012年3月,第8章を読んでください。